1. TOP
  2. 部門紹介
  3. 脳神経外科
  4. 脳神経外科「主な対象疾患の説明」3

脳神経外科「主な対象疾患の説明」3

このページを印刷する

急性硬膜上・下血腫(急性硬膜外血腫・硬膜下血腫)

原因

いずれも頭部外傷により生じます。
1)急性硬膜外血腫
頭蓋骨骨折により脳を包む硬膜の血管が断裂した場合、硬膜外に血腫が貯留します。

急性硬膜上・下血腫

2)急性硬膜下血腫
脳の動静脈が損傷されることにより、硬膜下に血腫が貯留します。

急性硬膜上・下血腫

症状

血腫量が少ない場合は意識障害は軽度で済みますが、血腫量が多量の場合は昏睡状態となります。

治療方針

血腫量が少ない場合は経過観察していきますが、血腫量が多く重篤な意識障害がある場合は、緊急で開頭術を行い血腫を除去する必要があります。

手術方法、術後経過

手術は全身麻酔により行います。大きな開頭により血腫を除去し、出血している血管を止血します。
1)急性硬膜外血腫

急性硬膜上・下血腫

急性硬膜外血腫の術後経過は比較的良好です。

2)急性硬膜下血腫

急性硬膜上・下血腫

既に脳に障害が加わっていることも多く、術後の意識の回復が悪かったり、寝たきりとなったりすることも多く見受けられます。

※許可を得て引用:日本脳神経外科学会ホームページより脳外科疾患情報ページの図譜

外傷性脳内出血(脳挫傷、びまん性軸索損傷)

原因

頭部外傷により脳が破壊されることにより生じます。加速度が加わることにより、脳や脳の血管の損傷が起こることが原因です。

症状

受傷当初は意識障害、麻痺等の症状が出現します。経過とともに改善する傾向にありますが、かなり良くなった場合でも、記憶障害、性格の変化等の高次脳機能障害を残し、社会復帰等に困難を来すことも多々あります。

治療方針

脳挫傷により多量の血腫が脳内に生じた場合は、開頭術により血腫を除去します。受傷後時間が経っても重度の意識障害が継続する場合は、まずは薬にて治療しますが、場合により頸髄の硬膜外に刺激電極を入れ、頸髄を通して脳を刺激する電気刺激の治療法も考慮します。高次脳機能障害が残存した場合は、リハビリによる治療も考えます。

慢性硬膜下血腫

原因

軽度の頭部外傷により発生することが多いのですが、脳周囲の脳脊髄液の膜(くも膜)と頭蓋骨の下にある硬膜との間に流動性の血液が貯留する病気です。高齢者に多い病気です。

慢性硬膜下血腫イメージ

慢性硬膜下血腫イメージ2

症状

頭痛、意識障害や運動障害が生じてきます。

治療方針

小量の血腫で神経障害を生じていない患者様では、経過観察していきます。血液の固まりを抑える抗凝固薬を服用している患者様や、癌や肝臓病等のある患者様では、血腫が増大し易く注意が必要です。血腫量が多かったり両側性に血腫があったりして神経症状が出現している場合は、手術が必要となります。

手術方法

手術は局所麻酔により行います。3cm程の切開で直径1cm程の穴を頭蓋骨に開け、血腫を除去洗浄します。

慢性硬膜下血腫

術後経過

通常、手術後症状は改善します。10人に1人位は再手術が必要な程、血腫が再貯留します。
尚、再発の過程で血腫腔が固くなってしまった場合(器質化慢性硬膜下血腫)は、全身麻酔下の開頭手術により、血腫を摘出する必要があります。

慢性硬膜下血腫

※許可を得て引用:日本脳神経外科学会ホームページより脳外科疾患情報ページの図譜