診療科・部門

循環器内科

診療科のご案内

当科では、日本循環器学会認定循環器専門医6人で、心血管系の疾患の診療を行っています。循環器疾患の治療法には薬物療法、カテーテル治療、外科的手術がありますが、個々の症例に対してガイドラインに従い、また必要に応じて心臓血管外科と協議しながら、患者さんにとって最適な治療を行います。また320列冠動脈CTなど最新の医療機器を揃え、レベルの高い診断・治療を行っています。当院は総合病院であり、併存疾患を合併しているケースも多く、その場合は他科の医師とも綿密に連携をとりながら治療を進めています。
当院は救命救急センターを擁する三次救急病院でもあり、緊急搬送される患者も数多くみえます。急性心筋梗塞などの緊急対応が必要な疾患に対しても24時間365日対応しています。また入院患者さんには早期より心臓リハビリテーションを行い、スムーズな社会復帰を目指しています。
心不全パンデミックが叫ばれる中、心不全に対する多職種チームでの診療や地域連携にも力を入れています。

外来担当医表

第11内科 午前近藤
午後近藤
第13内科 午前佐藤成瀬成瀬大野深谷
午後佐藤成瀬成瀬大野深谷
第15内科 午前冨田島津 澤崎佐藤冨田
午後冨田島津 澤崎佐藤冨田

代表的な疾患・治療

狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患、弁膜症、心筋症、高血圧性心疾患、不整脈及びそれらが原因となる心不全、閉塞性動脈硬化症、大動脈解離、及び深部静脈血栓症や肺塞栓症などの静脈血栓症が対象となります。

冠動脈に狭窄、閉塞を生じる疾患です。投薬治療をベースに、病変に応じてカテーテル治療 (PCI) やバイパス手術 (CABG) などの血行再建術を行います。

  • カテーテル治療 (PCI) では冠動脈病変にバルーン拡張及びステント (網掛けの金属の筒) 留置を行います。ステントは再狭窄予防効果の高い薬剤溶出性ステントを主に使用します。
  • 高度石灰化病変に対するPCIでは、ロータブレーターなどで石灰化部を削る治療も併用します。
  • 左主幹部病変や3枝病変では冠動脈バイパス術 (CABG) を心臓血管外科に依頼することもあります。
  • PCI では血管内超音波装置で病変を血管内から観察を併用しながら、より質の高い治療を目指しています。
  • 急性心筋梗塞や不安定狭心症では迅速な治療が求められるため、24時間365日緊急PCIができる体制を整えています。
  • 重症例では大動脈バルーンパンピング (IABP) 、経皮的人工心肺装置 (PCPS) の使用や集中治療室 (ICU) での管理などを行い対処しています。
  • 早期より心臓リハビリを行い、スムーズな社会復帰を目指します。
  • 冠動脈疾患の背景となっている高血圧、糖尿病、高脂血症などの治療も厳格に行います。

不整脈とは正常と異なるタイミングで脈を打つ状態です。上室性頻拍や心房粗動、心房細動などの頻脈性不整脈や、洞不全や房室ブロックなどの徐脈性不整脈があります。それぞれの病態に応じた治療を行います。

  • 抗不整脈薬などの投薬治療を行い不整脈のコントロールを図ります。
  • 投薬治療の効果が不十分な場合は、カテーテルアブレーション (不整脈の原因となっている部位を高周波で焼き切る治療) を行います。
  • カテーテルアブレーションは上室性頻拍や心房粗動では成功率が高く、根治が期待できます。
  • 心房細動に対するカテーテルアブレーションは、3Dマッピングやアブレーションカテーテルの改良により、治療がより安全に確実にできるようになり、積極的に行っています。

不整脈とは正常と異なるタイミングで脈を打つ状態です。上室性頻拍や心房粗動、心房細動などの頻脈性不整脈や、洞不全や房室ブロックなどの徐脈性不整脈があります。それぞれの病態に応じた治療を行います。

  • 徐脈性不整脈に伴いふらつきや意識消失、息切れなどの心不全症状を来す場合は、心臓ペースメーカ植え込みを行います。

心臓の調子が悪くなり血液を全身に十分に送ることができなくなる病気です。背景は冠動脈疾患、弁膜症、心筋症、不整脈、高血圧など様々であり、症例ごとの対応が必要です。また、心不全患者の再入院を減らし予後を改善するため、医師、看護師、薬剤師、理学療法士、ソーシャルワーカーなど多職種の関与や地域連携によるマネージメントが重要視されています。

  • 利尿薬や血管拡張薬など心臓の負担を減らす薬剤や強心薬の投与を行い心不全をコントロールします。
  • 冠動脈疾患が原因の心不全には、カテーテル治療 (PCI)、あるいは冠動脈バイパス手術 (CABG) を行います。
  • 弁膜症が原因の心不全には、弁に対する手術を心臓血管外科に依頼します。
  • 早期より心臓リハビリを行い、スムーズな社会復帰を目指します。
  • 背景となっている高血圧、糖尿病、高脂血症などの治療も厳格に行います。
  • 入院されている心不全患者様に対しては多職種カンファを行い、また退院後の患者に対する地域連携なども積極的に行っています。

下肢など末梢の動脈に狭窄・閉塞を生じ、血流が低下する疾患です。歩行時の下肢痛を生じたり、さらには下肢の壊疽を起こすこともあります。

  • 血管拡張作用や抗血小板作用のある薬物の投与が基本となります。
  • 投薬治療の効果がない場合はバルーン拡張やステント留置などのカテーテル治療を行います。
  • 病変の状態によっては心臓血管外科にバイパス手術を依頼することもあります。

大動脈の壁に解離 (裂け目) が生じる疾患で、解離の発生する箇所によっては急速に死に至る可能性のある疾患です。

  • 降圧薬や鎮痛薬などによる薬物治療および安静が治療の基本となります。
  • 心臓に近い上行大動脈に解離が生じたり、脳や内臓、下肢の血流が阻害されたりした場合は緊急手術が必要となります。
  • 早期より大血管リハビリを行い、スムーズな社会復帰を目指します。
  • 大動脈解離発症の背景となっている高血圧などの治療も厳格に行います。

下肢の深部の静脈に血栓を生じるのが深部静脈血栓症で、この血栓が剥がれて飛んで肺動脈に詰まる病気が肺塞栓症です。肺塞栓症は一般には「エコノミークラス症候群」として知られている疾患で、重症例では死に至ることもあります。

  • 下肢の深部静脈及び肺動脈の血栓を退縮させるために抗凝固薬を投与します。
  • 下肢の静脈に浮遊する大きな血栓があり、重症肺塞栓を起こす可能性が高いケースでは、下大静脈フィルターを留置することもあります。

クリニカルパス

クリニカルパス(クリティカルパス)とは、特定の疾患、手術、検査毎に入院中に実践する治療・検査・看護・処置・指導などをスケジュール表にまとめたものです。

ペースメーカー植え込み術(前日入院)(入院期間:9日)

ペースメーカー電池交換(前日入院)(入院期間:5日)

ペースメーカー電池交換(当日入院)(入院期間:4日)

心臓カテーテル検査(前日入院・上肢)(入院期間:3日)

心臓カテーテル検査(前日入院・鼠経)(入院期間:3日)

心臓カテーテル検査(当日入院・上肢)(入院期間:2日)

心臓カテーテル検査(当日入院・鼠経)(入院期間:2日)

アブレーション(心房細動・前日入院)(入院期間:3日)

アブレーション(心房細動以外・前日入院)(入院期間:3日)

現在実施中の臨床研究

豊橋市民病院循環器内科では、以下の臨床研究を実施しています。

更新日:2024年02月07日

管理番号
365
院内代表者名
成瀬賢伸
研究の対象
2013年1月1日以降にNCDに登録されたデータ
(オプトアウト:公開情報参照)
開始日
2018/03/07
終了予定日
2027/03/30

管理番号
366
院内代表者名
成瀬賢伸
研究の対象
心血管インターベンションを施行する全症例
(オプトアウト:公開情報参照)
開始日
2018/03/07
終了予定日

管理番号
404
院内代表者名
成瀬賢伸
研究の対象
循環器疾患で入院した患者
(オプトアウト:公開情報参照)
開始日
2018/12/05
終了予定日
2030/03/31

管理番号
563
院内代表者名
冨田崇仁
研究の対象
カテーテルアブレーション症例
(オプトアウト:公開情報参照)
開始日
2020/11/04
終了予定日
2030/03/31

管理番号
620
院内代表者名
成瀬賢伸
研究の対象
心嚢液貯留に対する心嚢穿刺を行う際、心臓カテーテル検査が同時に施行される患者
(対象となる方からは直接同意を得ています。)
開始日
2021/09/01
終了予定日
2024/12/31

スタッフ

出身大学
名古屋大学
指導医
  • 日本内科学会指導医
  • 臨床研修指導医
専門医
  • 日本循環器学会循環器専門医
  • 日本心血管インターベンション治療学会心血管カテーテル治療専門医
認定医
  • 日本内科学会認定内科医
その他
  • 日本循環器学会東海支部評議委員
  • 日本心血管インターベンション治療学会東海北陸支部運営委員
  • 名古屋大学医学部臨床講師
  • 難病指定医
  • ICD/CRT研修修了
  • 「植込み型除細動器/ペーシングによる心不全治療」研修受講
  • 医療安全管理者養成修了
出身大学
名古屋大学
指導医
  • 日本内科学会指導医
  • 臨床研修指導医
専門医
  • 日本内科学会認定総合内科専門医
  • 日本循環器学会循環器専門医
認定医
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本心血管インターベンション治療学会認定医
その他
  • 日本内科学会JMECCディレクター
  • 日本DMAT統括DMAT登録者
  • 日本不整脈学会ICD/CRT研修修了
  • 日本救急医学会認定ICLS・BLSコースディレクター
  • 臨床研修協議会プログラム責任者養成講習会修了
  • 日本DMAT隊員(平成25年度災害派遣医療チーム研修修了)
出身大学
福井医科大学
専門医
  • 日本循環器学会循環器専門医
認定医
  • 日本内科学会認定内科医
その他
  • 日本内科学会内科救急ICLSインストラクター
出身大学
浜松医科大学
指導医
  • 臨床研修指導医
専門医
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本循環器学会認定循環器専門医
認定医
  • 日本内科学会認定内科医
その他
  • 医学博士
出身大学
浜松医科大学
指導医
  • 日本内科学会指導医
専門医
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本循環器学会循環器専門医
  • 日本不整脈心電学会認定不整脈専門医
認定医
  • 日本内科学会認定内科医
  • 心血管インターベンション治療学会認定医
その他
  • 日本心不全学会・日本不整脈心電学会主催「植込み型除細動器/ペーシングによる心不全治療」研修修了
出身大学
福島県立医科大学
指導医
  • 臨床研修指導医
専門医
  • 日本循環器学会循環器専門医
  • 日本救急医学会救急科専門医
  • 日本集中治療医学会集中治療専門医
  • 日本内科学会総合内科専門医
認定医
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)認定医
その他
  • 医学博士
  • AHA-ACLSインストラクター
  • 日本救急医学会認定ICLS・BLSコースディレクター
  • 日本内科学会JMECCインストラクター
  • 愛知県救急業務高度化推進事業指導医講習修了
  • 「植込み型除細動器/ペーシングによる心不全治療」合同研修セミナー・学術大会教育講演履修
  • 令和3年度豊橋市民病院緩和ケア研修会修了